2013年1月8日火曜日

2012.12.23 父不見山 秩父と西上州をつなぐ峠に構える名峰。昔の人々はこの山を見て家族との別れを惜しんだのでしょうか

Yちゃんから、日曜日休みですか?の山の誘い、世の中はクリスマスでうかれているというのに私は23だけ休みで後は仕事。そんな時の誘いだったので、二つ返事で、行ましょう!さてと、どこに行くかですが、秩父で行きたいところでまだ残っていた、父不見山
「ててみえず」と、読みます
 秩父と上州を結ぶ峠の脇にそびえています。
昔は、この峠を通って、花嫁がタンスを馬に背負わせて、自分は裁縫板をしょって嫁いで行ったそうです。見送りに来た父親が見えなくなってしまうところって意味で父不見山と名づけたのでしょうか?前から不思議な名前の山だなと思ってはいたんですが、このあたりで一番高い山というわけでは無いのに、この山が有名なのはそんな故事に依るのかもと思いました。
 さてさて、歴史を感じながら、今日もユルユルと参りましょう。
西武秩父から栗尾行のバスに乗り、小鹿野町役所前でのりかえます。終点長沢までバスに揺られて行くと、小さな集落に着きます。こちらの系統に乗るのは初めてだったので、新鮮な気がして、バスの窓から景色を眺めながらのバスでした。
 終点からはしばらく舗装路歩きです。峠道なのでしっかりとした道路を、ブラブラと行くと分かりにくい道標があって、右に折れます。ゴロゴロとした林道を上がっていくと、分岐があります。地図にはまっすぐ行くほうが早いと書いてあるのですが、右のほうが道標も道もはっきりしているので、思わず右に行ってしまうと、テープに導かれて林道に出ます。でも登山道は林道を左にかなり戻らなくてはならないので、かなりのロスです。帰りに直進の道を降りてみるとあっという間だったので、やはり地図に書いてあるように、直進が良いです。
 5分ほど戻ると登山口がありました。結構きつい登山道を上がっていくと上州側からとの合流点、坂丸峠に着きます。小さな祠があって何故か松の絵が彫ってありました。
 そこからは尾根をたどる道、たまに上州側の山が見えますが全体的には展望がありません。
 そろそろ、山頂かなと思っていたら、賑やかな声が聞こえてきました。30人位の団体が休憩しています。父不見山の山頂ですかと、声をかけてみましたが、違いますよ~って異口同音の元気な声。どうやら手前のピークの長久保山のようです。でも、父不見山よりこちらのほうが少し高いんですよね。賑やかすぎるので、そこそこに離れて、父不見山の山頂を目指します。
 100m位下がっての登り返しです。帰りの時には酒が効いてて、ヘロヘロになってしまいました。明るい尾根をゆっくり登っていくと、山頂というよりは、ピークのひとつといった感じの、そこが父不見山の山頂でした。変わった三角点の石もありました。山火事のせいでもっと開けているかと思いましたが、上州側以外には展望もないので、少し戻って日当たりの良い場所でのランチにしました。
 Yちゃん特製のゆず巻きやベーグルとチーズと干し無花果で乾杯です。「サカガミ」で買ったチリワイン。天気も良くてポカポカ、乾燥野菜と鯖缶でせんべい汁、せんべいは忘れたので、ただのスープでしょうか。でもナカナカいけます。
 ちょっとフラフラとしながらの下山です。
 父不見山、その変わった名前からどんな山かと思っていたら、どうといったことの無い山でありました。ただ、その位置関係から上州の人たちから親しまれてきたのでしょうか。いろいろな由来のある山のようです。そう思うと、長い歴史を思って、ここを行き来してきた人々の事を想像すると、何だか楽しくなってきました。私もその一人となって峠を登り、そして下る。
 この先もこうして愛される山でいて欲しいと願わずにはいられません。
父不見山。人々の暮らしの中に、存在してきた山でありました。秩父の山でもあり、そして上州の山でもありました。
 いつかは、秩父から上州に抜ける峠の山行きもしてみたいと思いました。

 今回は、撮ったカメラを別な山行きで無くしてしまい、画像もほとんどありません。山頂で1時間半も小宴会してしまいましたので、コースタイムもナシです

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